ブルガリアについて知るための参考文献(日本語)1
【語学】
寺島憲治(2019)『ニューエクスプレスプラス ブルガリア語』、白水社
日本国内で0からブルガリア語を学ぶのであれば、最もわかりやすく手に入れやすいのがこれでしょう。全20課で、各課は2ページの会話文と2ページの新出の文法表現で構成されています。よくまとまっている反面、課ごとの内容が非常に濃いので(特に後半)、進めるのが大変です。巻末には、この本に登場する単語が辞書形式でまとまっており、この参考書を勉強するのにひとまず辞書は必要ありません。
「プラス」ではないニューエクスプレスとの違いは、数カ所のミスが訂正されていることと、20課とは別に読み物がついていることです。
参考書が比較的見つけやすい反面、ブルガリア語ー日本語辞書を手に入れるハードルは高いと言えます。この辞書のありがたいところはなんといっても直接日本語訳を参照できることでしょう。購入当時学生であった私は、枕元にクリスマスプレゼントを見つけた子どものように欣喜雀躍したものです(学生には高価ですが、一生物の財産です)。ハードカバー、箱付きです。
ニュース記事等に出てくる単語であれば、間違いなく収録されています。値段を気にする方は、同じ大学書林から出ている2種類の語彙集も検討すると良いと思います。辞書の前書きによると、2種類の語彙集の延長線上にあるのがこの辞書だとのことです。
【一般】
柴宜弘編著(2016)『バルカンを知るための66章【第2版】』、明石書店
バルカンを知るための66章【第2版】 - 株式会社 明石書店
地域事情を知るならまずこのシリーズを当たるのがいいと思います。歴史・社会・文化等が細かく章立てされています。巻末には参考文献リストもついており、より詳しい文献を探す際にも重宝します。バルカン半島全域についてなので、ブルガリア単体のものが出版されるのを心待ちにしています。
柴宜弘(2019)『図説 バルカンの歴史 増補四訂新装版』、河出書房新社
図説 バルカンの歴史 増補四訂新装版 :柴 宜弘|河出書房新社
バルカン半島の歴史を知るならこれが良いでしょう。高校の世界史の資料集のように、写真、地図がふんだんに使われている、眺めているだけでも楽しい本です。
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