【写真付】ブルガリアの廃墟・旧共産党ホールへのアクセス②
3.共産党ホールの前で
標高が上がると、やがて見通しのきく野原が現れ、旧共産党ホールが遠くに見えてきます。ブズルジャ山の標高は1,432m(参考:英語版Wikipedia)とのことですが、これは長野県の上高地と同じくらいですので、植生が下界と異なるのもうなづける話です。
インターネットで検索すると、内部に入った人の手記を読むことができますが、2019年6月の時点では、立ち入り禁止を示す真新しい看板が設置され、警備員の詰所もできていました。正面から中を少し覗いただけでも、かなり朽ちてきていることがわかったので、それだけ危険なのでしょう。
正面にはプロパガンダ的文句が読み取れます。左は、ソ連の国歌にもなっていたことのある「インターナショナル」のブルガリア語版の歌詞、右は、19-20世紀のブルガリアの社会主義者、ゲオルギ・キルコフの"Работници, работнички"の歌詞のようです。時間のあるときに訳してみようと思います。
側面には落書きが目立ちます。
写真撮影をゆっくりするとしても、見学には30分あれば十分でしょう。
ソフィアと共産党ホールの往復であれば日帰りもできますが(2019年版の時刻表では、カザンラク発ソフィア行きの最終列車は17:22発です)、時期が合えば、バラ祭りの見学と合わせて2日間の旅にすることをお勧めします。カザンラクの周辺は「バラの谷」と呼ばれ、毎年5月、6月に盛大なバラ祭りが行われます。この時期のカザンラクのホテルは数ヶ月前から満室になります。筆者は市街地に宿を取れなかったので、近隣の村のゲストハウスまで徒歩で移動することになりました。